第1回のにいがた空艸舎は、地場産業の作り手と使い手の間に立ち、技術と深い信頼関係に裏付けされた新しい「ジャパンブランド」を新潟から発信している女性2人組・F/style(エフスタイル)の紹介をメインに行われました。
彼女たちが実践してきた、地方という地域性を活かし、現場の人達と密に関わりながら「今あるものを活かす」もの作りは、形あるものだけでなく、多くのことを教えてくれます。
商品の企画から、検品、発送、そして販路の開拓まで一貫して行う姿勢で、「もの」と人とをつなげる彼女たちの仕事を、今年の8月に出版された書籍『エフスタイルの仕事』と共に、にいがた空艸舎でじっくり紹介しました。
F/styleと地場産業の取り組み
F/styleの製品が生まれるまで
Fへの質問コーナー
取り扱い製品の販売/他
F/styleのプロフィール
五十嵐恵美1978年、星野若菜1979年、ともに新潟生まれ。
2001年に東北芸術工科大学プロダクトデザイン学科卒業後、同年新潟市にてデザイン事務所「F/style」を開設。
伝統産業が次世代のライフスタイルに溶け込むようなデザインと、高い品質の商品を提供している。北は青森から南は沖縄までの全国各地のショップへの卸と、各種展示会を開催。海外ではロサンゼルスと韓国の2店舗で展開。
2009年夏に、4回目となる銀座松屋での個展も開かれる。
『エフスタイルの仕事』を企画・出版したアノニマ・スタジオが出張ブックフェアを開催。
アノニマ1階「in-kyo」の中川ちえさんによる
出張珈琲(両日11時〜13時)も行いました。
「アノニマ・スタジオ」とは
「英語だとアノニマス。誰が作ったかわからない作品はアノニマスと紹介されます。作者不詳と言うことはみんなの共有だとも考えられるし、生きている人間がやっていること全てがアノニマとも言える。ごく普通の人のやっていることを本にしたい、それを生活者に橋渡ししたいという思いを込めています。スタジオというのは工房。マーケティングから売れる企画を考えるのではなく、手を動かす中から生まれるものを形にしてきたいんです。」
(アノニマ・スタジオ主宰/丹治史彦さん)
アノニマ・スタジオは、「ごはんとくらし」をテーマに、料理本や生活書を中心とした書籍の出版から、暮らしに根ざしたイベントや展示なども行っている出版社です。今回出版された「エフスタイルの仕事」の制作作業の中で、このアノニマ・スタジオといくつかの共通項を感じました。作者とは、人づての紹介が多く「これを誰かに伝えたい」と強く思ったものは自然発生的にエネルギーが高まり、出会いが本として形になっていくそうです。私たちのモノ作りの出発点も、作り手との出会いから生まれる湧き上がってくるような伝達者としての思いが根本にあります。人の熱を受けることで、何か突き動かされるものがある。このような地道な姿勢や熱の連動が、未来へつながっていく仕事のヒントのような気がしています。
そんな本作りを、3年の月日をかさね、アノニマ・スタジオとエフスタイルは「とことん」やってきました。イベントでは書籍が生まれるまでの仕事の一部や、アノニマ・スタジオ主宰の丹治さんとFの作り手たちを招き、それぞれのモノ作りの現場の話しを、皆さんと楽しみながらできたらと思っています。
(F/style)
F/style×つくり手たち×丹治史彦さん(アノニマ・スタジオ主宰)による座談会
12日(日)14時〜15時 ゲスト:山形・穂積繊維工業(絨毯) 他
〜地場産業のつくり手の現状やF/styleとの関係など〜
13日(祝・月)14時〜15時 ゲスト:五泉・くつ下工房 他
〜作り手の話、流通や販売についての話など
あなたのオススメする新潟って?
ジャンルを問わず掲示。
新潟の今と昔の生活を結ぶ手づくり小冊子「伝書鳩の手紙」の既刊を展示。
新刊も配布されました。
『marilou』『Pitu』『スイーツスタジオamu』『たねん』(新潟市)『ふゆのひ』(上越市)が中心となり、
お米や地元の食材をテーマにした展示・販売をおこないました。
空艸舎の制作したにいがたのまち歩きMAPを定価200円にて販売しました。
独自の視点で収集した、新潟にまつわる書籍・資料を紹介しました。